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傾斜ショーケースに通常引戸はNG?専用吊戸でスムーズ解決 No.349

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掲載日:2025.12.24

最終更新:2025.12.24

こんにちは、スリーナイン島野㈱の西野です。

食品スーパーやベーカリーなどで使用される「惣菜ケース」では、ガラスが手前に傾いた引戸構造が多く見られます。
これは、商品が見やすく・取りやすくなる一方で、“引戸を傾斜させる”という特殊な納まりが求められるケースです。

ところが、通常のガラス引戸(=垂直使用を前提とした仕様)を、そのまま傾斜して使ってしまうと、さまざまな問題が発生します。

今回は、現場で起こりがちなその「不具合」と、それを回避するために開発された【傾斜専用吊戸シリーズ】をご紹介します。

よくある構成:通常のガラス引戸とは?

一般的な引戸は以下のような構成です。

・ガラス下部にハカマ金物を取付

・ハカマに戸車(車輪)を組み込む

・戸車を下レールの上で走行させる構造

これは垂直方向で使用することを前提に設計されており、荷重のかかり方・摩擦抵抗・ガラスの姿勢保持などすべてが“真下に落ちる力”を前提にバランスを取っています。

そのまま傾斜して使うと、なぜ不具合が出るのか?

❌不具合1:戸車が押しつけられて動かなくなる

傾斜させると、ガラスの荷重が戸車に“斜め方向から”かかるようになります。
戸車がレールに強く押し付けられ、走行抵抗が増し、動きが重くなる・途中で止まるといった症状につながります。

❌不具合2:ガラスが片寄る/擦れる

傾斜角度によっては、戸車の設置面がレールに正しく当たらなくなり、左右どちらかに片寄って走る/チリが揃わない/ガラス端が当たるなどの問題が起きやすくなります。

❌不具合3:戸車の摩耗・レールのキズ

本来想定されていない荷重が加わるため、戸車の摩耗が早く、レール側またはハカマ側にキズが付くなど、寿命にも影響を及ぼします。

❌不具合4:清掃性が損なわれる

惣菜売場では“清掃のしやすさ”が重要ですが、下レールに油分・粉・汁が溜まりやすく、レール溝が汚れることでさらに動きが悪化します。

解決策:傾斜使用を前提に設計された「傾斜吊戸シリーズ」

こうした問題を解決するために、当社では15°/20°/30°の傾斜に対応した専用引戸金物「傾斜吊戸シリーズ」をラインナップしています。

特長①:上吊式構造で傾斜使用に最適

・ガラスの重量は上部の吊戸車で受ける構造

・下部はフラットバーをガイドとして使用するため、清掃性が高く衛生的

・側圧や片寄りに強く、傾斜状態でも滑らかな動作を維持

特長②:傾斜角度ごとの専用部品で、施工も安心

・吊戸車は15°/20°/30°ごとに専用設計

・前引戸用・後引戸用のセット分けで、チリ調整や片寄り防止にも配慮

・下部ハカマの側面にベアリングを後付けし、フラットバー上を安定滑走

特長③:ガラス加工寸法も角度ごとに算出式あり

・ケース高さHを基に、ガラスの高さ・A寸法を自動算出

・加工指示も簡略化され、製作・発注の手戻りが減少

特長④:施工性・安全性・衛生性をバランス良く両立

・動きが軽く、来店客でも扱いやすい

・飲食・惣菜売場に求められる衛生基準(清掃性・耐久性)にも配慮

・開閉頻度が高い売場でも、長期間安定した動作を実現

まとめ:傾斜使用=特殊構造。専用品で安心・安全を。

通常の引戸を傾斜させて使用すると、動作不良・清掃性低下・寿命短縮など、多くの問題が起こる可能性があります。

惣菜ケース・デリカ売場のような「傾斜前提のショーケース」には、専用設計の金物を使うことが最善の対策です。

最後までお読み頂きありがとうございました。

また次回もお付き合いの程、よろしくお願い致します。

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