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割れても事故にならないガラスの考え方 ― 危ないのは「割れること」ではない ― No.355


掲載日:2026.01.14

最終更新:2026.01.15

こんにちは、スリーナイン島野㈱の大下です。

「ガラスは割れるから危ない」という思い込み

地震や安全の話になると、よく聞くのが次の言葉です。

「ガラスは割れるから危ない」

確かにガラスは割れます。
しかし本当に危険なのは、割れるという現象そのものでしょうか。

危険なのは「割れた後の状態」

ガラスの本当のリスクは、

割れたときに鋭利な欠片になり飛び散ることにあります。

つまり問題は、「割れるかどうか」ではなく 「どう割れるか」です。

割れ方は、設計できる

現在では、割れても事故になりにくくするための方法がすでにいくつも存在しています。

🎈飛散防止フィルム

 → 割れても破片が保持され、飛び散りにくい

🎈強化ガラス

 → 割れると粒状になり、鋭利な破片になりにくい

これらは、学校や公共施設、店舗などで当たり前の安全対策として使われています。

フロートガラスは「悪者」ではない

フロートガラスは、

・価格が抑えられる
・透明性が高い
・加工しやすい
・入手性が良い

という、とても扱いやすい素材です。
そこに、

・飛散防止フィルムを貼る
・強化加工を施す

といった工夫を加えることで、
安心感を段階的に高めることができます。

「割れない」ではなく「事故にならない」

安全対策というと、つい「割れない素材」を探してしまいがちです。
しかし現実的には、

割れても、人にケガをさせないこと。

ここが重要です。
ガラスは、割れ方を設計することで「事故」を「破損」に変えられる素材でもあります。

それでも、不安が残る理由

割れ方を工夫したとしても、不安が完全に消えないケースがあります。

それは、
ガラス以外の要素が残っているからです。

例えば、

・引き戸が勢いよく動く
・揺れたときの挙動が想像できない

こうした状態では、ガラスの安全対策だけでは安心しきれません。

安全は「ガラス単体」では完成しない

ガラスの安全対策と、引き戸の安全対策は、必ずセットで考える必要があります。

ガラスは「割れ方」で安全をつくる
引き戸は「動き方」で安全をつくる

この2つがそろって初めて、本当の安心感になります。

引き戸部材メーカーの立場から

私たちは、「このガラスが一番安全です」と断言する立場ではありません。
代わりに、こう考えます。

どのガラスを選んでも、
引き戸として危険な挙動にならない構造であること。

ガラスは素材で、引き戸は構造で、それぞれ安全を設計する。

まとめ

・危ないのは「割れること」ではない
・危ないのは、割れたときに鋭利な欠片になること
・ガラスは、割れ方を設計できる
・フロートガラスでも、加工によって安心感を高められる
・ただし、ガラス単体では安心は完成しない

では、
ガラスの割れ方を工夫すれば、それだけで本当に安心と言えるのでしょうか。

次の記事では、
地震時に起きやすい「引き戸が外れる瞬間」について整理します。

ブログ🔗引き戸が外れる瞬間は、いつ起きるか

最後までお読み頂きありがとうございました。

また次回もお付き合いの程、よろしくお願い致します。

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