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ショーケース引き戸はなぜ右前で作られているのか? No.025


掲載日:2022.03.07

最終更新:2022.10.13

右前?左前?とは

右前、左前といわれても、一般的にはなじみが薄いですね。

着物の前合わせも同じように右前、左前という言葉を使います。

着物の場合は右前が一般的です。左前にするのは死装束の時だけなので縁起が悪いとされています。

ショーケースには、そんなマナーやしきたりは全く関係ないですが、ほぼ右前で設計されています。

なぜなんでしょう?

ショーケースでは右前が多い訳は?

この理由は、ショーケースよりも歴史の古い建具の引き戸から引き継がれているのではないかと、考えられます。

建具の引き戸もほぼ、右前で設定されています。

その理由は諸説あるのですが、皆さんは、重たい引き戸を開けるとき左から右に扉を動かすのと、右から左に扉を動かすのと、どちらが力を入れやすいですか?

右利きの方は、左から右に扉を動かす方が力を入れやすいのではないでしょうか?世の中には右利きの人が多い。だから左側の扉を開けて部屋に入る。そして部屋に入って、扉を閉めるときは、重なった扉を閉めやすいように、左側を奥に設定する。というのが一つの理由とされています。

力を入れやすいからという理由の他に、扉の重なっている部分に鍵をかける。右手で鍵を開ける人が多いので、左側の扉から入室する。という話もあります。

何個か理由はあるのですが、製造メーカーからすると、どちらかに決まってくれていた方が、製品は作りやすいし、結果的にコストダウンにつながるという生産者側の理由も一般化を後押ししたのではないかと思われます。むかしの大工さんもそうだったんじゃないでしょうか?

大工さんの中には、着物と同じで左前は縁起が悪いからと言う人もいらっしゃいます。

ショーケースの引き戸は建具が右前で作られているので、特に理由はないけれどショーケースも右前で作られている。が正しい答えだと思います。

まとめ

なぜ、右前なのかは、はっきりいって、明確な理由はありません。なんとなく決まった事が、いつの間にか一般的になったと考えられます。

近年の扉は非常に軽くなっていますし、左利きのひともたくさんいらっしゃいます。右前でなくちゃならない理由はありません。

ただあまりにも一般的になりすぎて、何となく右前が見慣れていて、左前だと違和感をおぼえる人もいるかもしれませんね。

最後までお読み頂きありがとうございました。

また次回もお付き合いの程、宜しくお願い致します。

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