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硝子引戸の施工で失敗しない!取付前・取付後に確認すべきチェックリスト No.258
掲載日:2025.05.09
最終更新:2025.05.09
こんにちは。スリーナイン島野株式会社の西野です。
硝子引戸(ガラス引き戸)は、高級感あるショーケースや病院・施設の受付窓口などに多く使用されており、意匠性と機能性を兼ね備えた建具です。
しかし、繊細な部材で構成されるため、施工前の事前確認や取付後の最終チェックが重要です。
この記事では、施工現場で失敗しないために、ショーケースや受付窓でのガラス引戸施工における実務ポイントをまとめています。

現地調査の際に確認するポイント🎈
■ 1. 設置場所の確認
・開口寸法(幅・高さ)を正確に計測し、設計図や製品サイズと照合。
■ 2. 下地・躯体の状態確認
・レール・戸車の固定箇所に適した下地があるかを確認。
・特に床が柔らかい場合、引戸が沈み込み、開閉不良やガタつきの原因になります。
■ 3. 開口部の精度(垂直・水平)
・レーザーや水準器を使って、枠や床の傾き、壁面の不陸をチェック。
■ 4. 搬入経路・施工環境の確認
・ガラスや部材の搬入ルート、エレベーター寸法などを事前に確認。
・養生範囲や安全作業スペースの確保も現場ごとに計画します。
設置時に気をつけたいポイント🎈
■ 1. レール・フレームの正確な取付
・墨出しと水準器を活用し、水平・垂直をしっかり確保。
・わずかなズレでも引戸のスムーズな動作に影響するため慎重に。
■ 2. 金物の締結管理
・金物の締結は締めすぎによるゆがみや脱落に注意。
・トルク管理を行い、適正な固定を徹底しましょう。
■ 3. 戸車とレールの確実な固定
・ビスの緩み防止・脱落対策として、下地の材質に合ったビスと下穴処理を実施。
■ 4. 施工中の安全対策
・養生シートやガラス保護フィルムを貼付し、施工中の破損リスクを低減。
・現場での動線確保や注意喚起も忘れずに行います。
取付後に気をつけたいポイント🎈
■ 1. 開閉状態の確認
・ガタつきやレールからの脱輪がないかをチェック。
・ストッパーや戸当たりが所定の位置で確実に作動しているかを確認します。
■ 2. 締結部の最終確認
・全ての固定金物が緩んでいないか再チェック。
・特にクランプタイプの金具は、取付後の再トルク確認を推奨します。
■ 3. 鍵・ロック機構の動作確認
・鍵の施錠・解錠動作に問題がないか確認。
・特にショーケースでは防犯性の確保が重要。管理者への使用説明も丁寧に行いましょう。
■ 4. 外観仕上げとメンテナンス説明
・指紋や施工時の金属粉などを拭き取り、最終仕上げを丁寧に。
・清掃方法や注油箇所についても管理者にわかりやすく説明しておくと安心です。
用途別:現場で注意すべきポイント一覧
用途 | 特徴 | 取付前の注意点 | 取付後のチェックポイント |
---|---|---|---|
宝石店・ゲームセンター | 防犯性・高級感・演出性が求められる | 鍵付き構造や強化ガラスの選定 | ロック機構・ストッパーの動作確認 |
病院受付・守衛室 | 応対・バリアフリー重視 | 引戸の軽さ・段差の解消を考慮 | 戸車やレールの滑走性、清掃のしやすさ |
商業施設のショーケース | 商品の視認性・開閉頻度が高い | スライド方向と開口寸法の精査 | 毎日の清掃とスムーズな動作確認 |
飲食店の厨房・配膳窓 | 衛生・湿気・飛沫対策が必要 | 耐湿・防油性のある素材の選定 | レールへの異物混入と滑り状態の確認 |
駅・空港のチケットブース | 頻繁な使用・高耐久性が求められる | レールや金具の耐摩耗性の確認 | 頻繁な開閉による摩耗のチェック |
博物館・ギャラリー展示 | 防塵・UVカット・防犯性を考慮 | 密閉性・ロック機構の仕様確認 | ガラスの反り・浮き上がりの確認 |
ショールーム | 展示物保護・高級感演出 | 支持構造や硝子サイズと重量のバランス確認 | 展示物と引戸の干渉がないか最終確認 |
まとめ
ショーケースや受付窓で使われる硝子引戸は、見た目の美しさと同時に、機能性・安全性・メンテナンス性の高さが求められる建具です。
施工業者としては、搬入・施工環境の準備から、レールや戸車の設置精度、金物の固定トルク管理まで、各工程での丁寧な確認が成功の鍵となります。
特に商業施設では、引戸の不具合が接客・防犯・商品管理に直結するため、仕上がり後の最終チェックは欠かさず行いましょう。
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