BLOG

アルミなのに錆びた!?— 現場でよくある腐食の原因と対策まとめ No.282


掲載日:2025.06.20

最終更新:2025.06.18

こんにちは、スリーナイン島野株式会社の西野です。

「アルミって錆びないんじゃないの?」

そんなふうに思っていたのに、
実際の現場では白い粉が出てきたとか表面がポツポツ腐食したという声をよく聞きます。

今回は、

🤔なぜアルミが腐食するのか

🤔どうすれば防げるのか

🤔現場でよくある組み合わせや環境にどう対応すればいいのか

この3点をわかりやすくまとめました。
この記事を読めば、よくあるトラブルのほとんどが“予防”できます。

アルミは「錆びない」わけではない?

アルミは鉄のように赤く錆びるわけではありませんが、
“白錆”と呼ばれる腐食が発生することがあります。
特に以下のような環境では注意が必要です。

腐食しやすい3つの条件とその対策

条件①:異種金属との接触(電蝕)

アルミと鉄・ステンレスなど異なる金属が触れたままで、さらに雨や湿気があると「電蝕(ガルバニック腐食)」が起こります。

例:ステンレスのビスでアルミ材を固定したら、周辺だけ白く腐食していた。

原因:金属同士が電位差で反応し、アルミ側だけが腐食する。

対策:絶縁シートやプラワッシャーを挟む
   アルミ側にアルマイト処理(陽極酸化処理)を施す

条件②:塩分の多い環境(海沿いや厨房)

アルミは塩分に弱く、塩害エリアや厨房のように高湿度+塩気がある場所では腐食が加速します。

例:海沿いの施設で、アルミ枠が1年ほどで白く変色。

原因:空気中の塩分が表面の酸化皮膜を破壊し、腐食が始まる。

対策:「耐塩仕様」のアルマイト処理済み製品を選ぶ
 
  構造を工夫し、水が溜まらないようにする

条件③:強い洗剤や薬品の使用・放置

洗剤やアルカリ成分がアルミに残ると、表面が傷み、白い粉を吹いたような腐食につながります。

例:清掃後にそのまま放置したら、白い斑点が出てきた。

原因:アルミの酸化皮膜が破壊され、腐食が進行。

対策:中性洗剤を使い、清掃後は水拭き・乾拭きで仕上げる
   強アルカリ系の薬品は避ける

よくある質問

Q1. アルミ部材から白い粉みたいなのが出たけど、これも錆び?

→ はい、それは「白錆(酸化アルミニウム)」です。赤さびのようにボロボロにはなりませんが、美観と耐久性に影響します。

Q2. アルミステンレスと一緒に使っちゃダメ?

→ 接触しないように絶縁処理(シート・ワッシャー)を挟めばOKです。直貼り・直締めはNG。

Q3. 海沿いでアルミを使いたい場合は?

→ 「耐塩アルマイト処理品」や塩害対策済みの仕様を選べば問題ありません。選定時に“使用場所が海沿い”であることを明示してください。

判断の目安:腐食対策チェックリスト

チェック項目対策の要否
雨や湿気が多い場所で使う✔ 要対策(皮膜 or 絶縁)
他の金属と一緒に使う✔ 要絶縁 or 表面処理
海沿い・厨房など塩気がある環境✔ 耐塩仕様必須
清掃に強アルカリ洗剤を使う✔ 洗剤選び&拭き取り必須

まとめ:これだけ押さえれば大丈夫!

🎈アルミは「腐食しにくいけど、条件次第で錆びる」

🎈腐食の主な原因は、異種金属・塩分・薬品

🎈絶縁・表面処理・使用環境に応じた選定で予防可能

トラブルを未然に防ぐ「選定の鉄則」

異種金属との接触がある? → 絶縁 or 処理品を選ぶ💡

屋外・海沿い? → 耐塩処理品を選ぶ💡

薬品や洗剤が触れる? → 洗浄後の拭き取りを徹底💡

これさえ押さえておけば、ほとんどの腐食トラブルは回避できます!

…………………………………………………………………………………………

「お気軽にお問い合わせください。」


製品やサービスに関するご相談など、お気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフがお客様のお悩み解決をお手伝いいたします。


▼お問い合わせはこちら
お問い合わせフォームへ

最後までお読み頂きありがとうございました。

また次回もお付き合いの程、よろしくお願い致します。

ご意見・ご感想は info@999shimano.com

件名に「ブログ宛」と入れてお寄せ頂けると幸いです(^^)/

いいね! (まだ評価がありません)
読み込み中...