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硝子引き戸の掘込レールと面打レールの違い|知らないと困る理由 No.342
掲載日:2025.11.25
最終更新:2025.11.25
こんにちは、スリーナイン島野㈱の西野です。
引き戸に欠かせない“レール”には、
掘込レールと面打レールという2種類があります。
この違いは見た目以上に重要で、
知らないまま選ぶと現場トラブルにつながることがあります。
まずは「なぜ違いを知る必要があるのか?」から説明します。

なぜ違いを知るべきなのか?
金物の現場では、図面に詳細が書かれていないことが多く、
引戸のレールも例外ではありません。
図面にはこう書かれていることがあります。
「引戸下レール」「レール取付」
…これだけ。
しかし、実際には
掘り込んで納める前提のレールなのか?
枠やカウンターの加工不要のレールで良いのか?
によって、必要な材料も施工もまったく変わります。
そのため、違いを理解していない初心者は以下のようなミスをしがちです。
よくあるミス①:指定がないので“適当に”面打レールを発注してしまう💦
→ 現場で段差ができてしまい、やり直し
よくあるミス②:断面図の見方が分からず掘込が必要なレールを見落とす💦
→ 施工直前に「掘り込みが必要」と判明して工期に影響
よくあるミス③:既存床の改装現場で掘込レールを選んでしまう💦
→ 掘れないためレールが取り付けられない
こうしたトラブルは、掘込レールと面打レールの違いを知っていれば防げます。
レールひとつの選定ですが、
建具の納まり・意匠・工期・コストすべてに影響するため、
初心者こそ最初に覚えるべき基礎知識と言えます。
掘込レールとは?(“掘って”納めるタイプ)
掘込レールはカウンターや枠を数ミリ掘って、
レールを半分〜全体を埋め込む施工方法です。
■ 特徴
・段差がほぼなく、スッキリ仕上がる
・見た目がきれいで意匠性が高い
・下地加工が必要なのでコストと手間は増える
■ 向いている現場
・新築
・店舗・ホテルなど意匠重視
・ガラス引戸など重い扉
面打レールとは?(直に取り付けるタイプ)
面打レールはカウンターや枠の上に直接ビスなどで設置するタイプです。
下地加工が不要なので、とても手軽です。
■ 特徴
・取り付け前の下地加工が不要なので施工が早くて楽
・既存の枠でもOK
・レールの厚み分の段差ができる
■ 向いている現場
・リフォーム
・賃貸・改装現場
・施工時間が短い現場
選び方の基準
| 現場の条件 | 向いているレール |
|---|---|
| 新築・意匠重視・段差NG | 掘込レール |
| 改装・後付け・工期が短い | 面打レール |
| 重いガラス扉 | 掘込レール(安定性◎) |
| 手軽に引戸を追加したい | 面打レール |
まとめ:違いを知ることが“現場トラブルを防ぐ”最初の一歩
掘込レールと面打レールは、
見た目は似ていますが用途も施工方法も全く異なります。
そして、この違いを理解していないと──
・誤発注
・納まり不良
・意匠トラブル
・工期遅延
など、初心者が陥りやすい問題が起きます。
だからこそ、
「違いを知る=守りのスキル」
として、最初に押さえておくことがとても大事です。
最後までお読み頂きありがとうございました。
また次回もお付き合いの程、よろしくお願い致します。
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